歌舞伎には、さまざまな種類の蓑があり、実に細かく使い分けています。「加賀蓑」とは蓑に網がかけてあるのが特徴で、歌舞伎の芝居では、役人の道中で一番偉い人だけが網のかかった加賀蓑を使用し、ほかの役と区別しています。『四千両小判梅葉』のなかでは、浜田左内という同心の役がこれをつけています。
この加賀蓑は、『仮名手本忠臣蔵 五・六段目』の千崎弥五郎も着ています。
『四千両小判梅葉』の浜田左内の加賀蓑(左:前半用、右:後半用)
浜田左内は雪の中を旅していったん暖を取りに行き、その後再び登場する。このため蓑も雪のついているものから(前半用)、ついていないもの(後半用)に着替える(写真提供 近藤真理子さん)。
歌舞伎の蓑については、「百姓蓑を復元するプロジェクト」の記事内で、詳しく解説しております。
http://www.dogulab.com/activity/k-8/mino02.html
関連記事一覧: