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13/09/01 UP

歌舞伎座 2013/9/1-25 「九月花形歌舞伎」<『新薄雪物語』 花見帽子>

『新薄雪物語』花見の場面には、女方がたくさん登場します。七之助丈が演じる籬(まがき)をはじめ、腰元たちは髪にお嫁さんのような布をつけています。これは「花見帽子」と呼ばれます。客席から見ると、淡いピンク色に見えますが、実は白い布と赤い布を重ねています。それがピンク色に見えるのです。なんともいえない、ふんわりしたいい雰囲気ですね。チラシにも花見帽子が写っていますが、白が強く出ていますね。劇場でご覧になると、もう少しピンク色っぽく見えます。



九月花形歌舞伎のチラシ(上から2段目、右から2番目の写真)


http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/images/kabukiza_201309_f2.jpg?html




「花見」の場面では、緑系の着物を着た腰元達が上手側に陣取っています。歌舞伎ではおなじみの「いじめの役」ですが、こちらはかつらのくり(生え際)もちょっと工夫して、あえていじわるく見えるようにしてあります。くりの取り方によって、顔を小さく見せたり、丸顔に見せたりできます。『身替座禅』の奥方の役のかつらでも、くりを滑稽にして、あのキャラクターづくりに貢献しています。くりはとても重要です。



ちなみに、「花見」の場面に出てくる子役の髪型は「稚児輪」といいます。とても愛らしい髪型です。