『京鹿子娘二人道成寺』のかつら・髪飾りについて、解説したいと思います。
白拍子花子の髪型は、「中高島田」です(高島田よりも、ちょっと遠慮しているという感じ)。道成寺では、「引抜き」によって衣裳が替わっていきますが、実は髪飾りも少しずつ変化しているんですよ。一番よく目立つ変化は、まげの正面にさしている「花かんざし」です。色が赤&白、ピンク、銀などに変化していきます。まげの上のあたりに付いている紐は「打ち紐」といいます。今回は浅葱色でしたね。それから、まげの両脇に付いている丸いかわいいかんざしは「両天(りょうてん)」といいます。
両天(写真提供:光峯床山)
その他にも、花子の髪にはいろいろな髪飾りがついています。ちょっとマニアックになるので、今回はこのくらいにしておきましょう。髪飾りが多い髪は、つい飾りに目をうばわれがちですが、土台の髪型が美しくないとやはり全体のバランスが悪くなります。親方さんの指導のもと、40代くらいの若い床山さんが担当しておられます! ぜひかつらにもご注目ください!
歌舞伎座新開場 杮葺落五月大歌舞伎
平成25年5月3日(金・祝)~29日(水)
第一部 午前11時~
第二部 午後2時40分~
第三部 午後6時~ (『京鹿子娘二人道成寺』)
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2013/05/post_56.html
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