3月の歌舞伎座は、三大狂言と呼ばれる歌舞伎の代表作のひとつ『菅原伝授手習鑑』が通して上演されています。「寺子屋」など、一部分だけを取り出して上演されることも多いのですが、やはり物語りを順番に見ていくことができる「通し」は、理解しやすくていいですね。
『菅原伝授手習鑑』では、2つの牛車が出て来ます。ひとつは「加茂堤(かもづつみ)」。こちらの牛車は、小道具さんの担当です。お芝居では、牛車は動きませんが、ちゃんと車輪がまわって本物の牛車のように動かすことができます。一方「車引」の牛車は大道具の持ち分です。こちらは、中から時平が現れますが、そのときに牛車が分解されて、いい格好におさまります。この牛車は、本物のように動くことはなく様式的なものです。大きさとして比較すると、小道具の牛車のほうが大きく、面白い逆転現象が起きています。
以下のあらすじのページに、2つの牛車がちらっと写っています。「恋の手引きが悲劇の始まり」のほうは小道具の牛車。「別々の主人に仕える三つ子の兄弟」は、大道具の牛車です。
菅原伝授手習鑑のあらすじ(舞台写真付き)
http://enmokudb.kabuki.ne.jp/repertoire/736
三月大歌舞伎
平成27年3月3日(火)~27日(金)
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2015/03/post_85.html
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