和傘のパーツのひとつ「ろくろ」。天からの授かりもののような感じで、ひとついただきました。
「ろくろ」は和傘にとってはなくてはならない重要なパーツのひとつ。でも、日本全国でも作れる人は現在、たった1人。危機的な状況とのことです。
仕事机の上に置いて、ときどき、触っているのですが、どの角度でもしゅっときれいに噛み合って、すごいんです。歯も細いのに折れないし。原稿執筆が行き詰まったとき、これを離したり合わせたりすると、心が落ち着く。そういう「お守り」として、売ってもいいのかも(笑・夜中の妄想)。
文楽の裏方さんを横断的に取材してきました。
首(かしら:顔や頭の部分)、床山、衣裳、小道具。歌舞伎と似ているところあり、全然違うところあり(ココがおもしろい)。現場の詳細を知らなければ、わからないことがいっぱいあるなと改めて感じました。そして働いている人が、みんな魅力的です!
平成29年8月に歌舞伎座で初演された新作歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』。
私はこれにはまってしまいまして、劇場で3回見ました。
野田秀樹が坂口安吾の小説「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きに歌舞伎用に書いたものですが、ご存知のように一般の演劇では『贋作・桜の森の満開の下』として上演を重ねています。
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「能は見てもわからん!」という声をよく聴きます。ほんと、そういうところもあると思います。
2月22日の東京新聞の連載「お道具箱」では、そんな能の観劇をサポートしてくれる字幕解説「能サポ」というサービスについて書きました。
この「能サポ」は、どんどん進化しています。ずいぶん前に使ったときは、正直に言うと使いにくいかなと思ったりもしたのですが、近年、めきめきと使いやすくなっています。
これなら、初心者の人におすすめできます。
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2019年2月16日にEテレで放送されたETV特集「熊を崇め 熊を撃つ」を見ました。
東北の鳥海山のふもとで今も熊狩りを続ける「鳥海マタギ」という人たちがいます。熊を“山の神様の使い”として崇めながらマタギたちは熊を撃つ。「どうして、崇めている熊を、殺すのか」という問いが、番組なのなかで何度も繰り返されます。そこに、言葉としての答えはありませんでしたが、マタギの人たちのまなざしや、語調、ふるまいから、しぜんと伝わってくるものがありました。山と一体となって暮らしていくなかで、それはしぜんなことなのだと思いました。
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