9月の文楽公演の駅貼広告。
『二人三番叟』は、肌色の「又平」のほうが、格が上だということを、首(かしら)担当の人から教えてもらいました。
文楽の首(かしら)を作る人は、いつも楽しそうに首と対話をしています。まるで、遠い昔の職人とお話をしているみたい。
コロナ禍で、なかなか取材に行けなくなりましたが、安心できる状況になったら、すぐにでも飛んでいきたいです。
あの大きな地震で犠牲になられた方々、そして被災されたみなさまに、謹んでお見舞いを申し上げます。
被災された地域のみなさんに、なかなか直接的な支援はできていませんが、芸能の道具という視点からずっと応援してきているつもりです。ぐるっとめぐって、いつか具体的に届けられるように。これからも私なりのやり方で、活動を続けていきたいと思います。
年のはじめということもあって、これからやっていきたいことをいろいろ整理しています。調査不足、勉強不足だけど、やりたいこと、たくさんあります。
急いでやらないとな、と思っているのは、芸能の裏方さんたちの「働き方問題」。職人的な働き方、精神がまだまだ濃い世界で、世間で絶賛進行中の「働き方改革」との間のギャップが大きくなっているように感じます。これって、経営の問題でもあり、また興業全体とリンクいているので、どこから手をつけていいのか思案中です。
ひとりで考えるのは無理なので、いろんな人と連携していきたいと思っています。
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「ちょっと話が通じる、親戚のおばちゃん的存在」。
若い研究者にとって、私はそういう感じなのかもしれません。国内外で才能豊かにのびのびと研究活動をする人が、ときどきたずねてきてくれて、いろんな話をきかせてくれます。
家族でも他人でもない。ちょっと、気を許して、笑いながらムズカシイ話ができる。こちらはときどき、ついていけなくなるところもあるんだけど、きっと話しながら、自分で整理をして、また進んでいっているのでしょう。
私にとっては、最高の授業です。
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あけましておめでとうございます。
今年も「伝統芸能の道具」の価値と課題について、自らも掘り下げながら、そこで気づいたことを丁寧に社会に伝えていきたいと思っています。
みなさまからの静かな応援も、とても力になっています。今年もよろしくお願いいたします。