歌舞伎の雪。ただの白い紙なんだけど、いつもチロチロと綺麗に降っていて、心がきゅととなります。
この前、見たミュージカル「パレード」でも、舞台上空から色とりどりの紙吹雪が舞い降りて、さまざまな感情が入り混じりました。
実は、歌舞伎の「ふらしもん」は、ひそかにコレクションしているんです。遠くからは同じように見えても、紙質、薄さ、大きさなど、けっこう違うんですよね。それが、またその場面にふさわしいように、うまく使い分けられているんだなー。これは長年の知恵、というか伝統のチカラなのだと思います。
それにしても、どうしてあんなに「ふらしもん」に心が動かされるんだろう…。
ずっと考えてみています。
たぶん、人為的なものがぎっしり詰め込まれた空間において、唯一、自然にまかせた動きをしているからなのでしょう。
そして、そのゆらゆらとした動きは、なんとなく満開を過ぎてはかなく散っていく桜吹雪を連想させます。
もしかしたら、桜をめでる感性のある人と、そうでない人(たとえば桜のない国の人)では、「ふらしもん」(英語ではなんていうのだろう)を見たときの気持ちが違うのかもしれないですね。
紙吹雪の心理的効果、科学的に調べてみたいなー。
Tags:
関連記事一覧: