● 2014年8月26日(火)
【道具の里親さがし】
道具ラボのWebサイトのお問い合わせ窓口を通じて、いろんな人が連絡をくださいます。活動のお手伝いをしたいというものや、歌舞伎の裏方として働くにはどうしたらいいかという質問、取材依頼などさまざまです。このたび、自宅にある古い鼈甲(べっこう)の櫛とかんざしを寄贈したいというお問い合わせがありました。以前にも、こういうお問い合わせがありました。
床山さんへ相談するにあたってどんなものか概況を知りたかったので、連絡をくださった方から写真を送っていただきました。それを見ると櫛や簪、笄などが十数点ありました。女方の床山さんで使えそうなものもありそうでしたので、道具ラボから床山さんへ連絡をとり、直接、床山さんのほうへ寄贈してもらうように橋渡しをさせていただきました。ここで紹介している写真がそれです(ご本人から許可をいただいて掲載しています)。
連絡をくださった方によると「曾祖母(神戸の貿易商の娘)か、その上の世代の者が使っていたと思われます」とのこと。メールでいろいろやりとりをしていたのですが、「かなり使い込まれた形跡があるうえ、蔵の奥の小箪笥の中に長年眠っていて虫食いなど痛んでいるものばかりですから(金歯とか、銀製のお化粧道具やお歯黒?のお道具らしきものと一緒に入っていました 笑)、お役に立てるかわかりませんが、お受け取りいただけるだけでも家族共々喜んでおります」という言葉をいただきました。私も関わらせていただいて、うれしいです。歌舞伎の舞台では、ちょっと大きめのサイズでないと使えないのですが、どれかひとつでも舞台でデビューできるといいなぁと思いました。
それから、もうひとつ同じような問い合わせがありました。歌舞伎の関係者の方から、古い行李(こうり)とトランクがあるのだけれど引き取り手がなくて、処分直前のものがあるとの情報をいただいたのです。それで、小道具さんへ連絡をとってみたところ、「使えると思う!」とのことだったので、今、移管させる橋渡しを行っているところです。
このところ「橋渡し」が多いですが、なにかあったときに道具ラボへ相談していただけることは、とてもありがたいです!良質な古い道具がゴミとして捨てられてしまうのと、舞台の道具として活かされるのとでは大きな差です。
*ご報告*
後日、床山さんのところへ櫛などが届きました。それで、いくつか歌舞伎で使えそうとのことでした。大ぶりの櫛があったので『寺子屋』の千代に使ってみたいとのこと。また中差しもよさそうなものがあったそうです。
歌舞伎の櫛やかんざしは、新しい作品ではホンモノのベッコウを使うこともありますが、だいたいはアセテートなどの人工素材のものを使っています。でも、このように決まり事の条件を満たすものがあれば、舞台でも使用します。
● 2014年8月20日(水)
【東北のオカザリ展】
多摩美術大学美術館で開催中の「東北のオカザリ 神宿りの紙飾り」という展覧会を拝見してきました。想像以上に充実の展示(4室)で、見応えがありました。実物の紙飾りの展示もおもしろかったですし、東北の神社や家屋に紙飾りが飾られた様子を紹介した写真もすごくきれいでした。
切り抜く図案は、魚が多いのですが、馬もいくつかありました。その馬がまた、いい感じなのです。よく馬を知っている人でないと、あんな風にならないなと感じました。デザイン的にも、すごく洗練されていました。それから、道具ラボで復元している道具の参考になるものもありちょっと興奮しました! 全日本郷土芸能協会の小岩秀太郎さんとご一緒したのですが、いろいろ解説をいただき、贅沢な閲覧時間でした。
ちょっとマニアックな展示のせいか、あるいは暑すぎるせいか、人はほとんどいませんでした。もったいないですね。希望者には、展覧会のポスターをくださるということだったので、1枚いただいてきました。
展示は9/15まで。
http://www.tamabi.ac.jp/museum/exhibition.htm
● 2014年7月23日(水)
【鯖江の眼鏡の加工会社へ取材に】
とある学会誌に寄稿するための取材で、福井県の鯖江市に行ってきました。歌舞伎の櫛を復元してくれた眼鏡の加工会社を訪れたのですがこれが3回目の訪問。社長の長井正雄さんとももうすっかり打ち解けていて、あれこれ楽しくお話をうかがいました。
これまでは、復元の打合せなどが主だったので、あまり雑談をする余裕がなかったのですが、今回は長井さんと2人でがっつり3時間くらいお話をしてきました。やはり、話をうかがってみると、こちらが想像していた以上にさまざまな細かな配慮をもって復元をしていただいたことがわかりました。また、そうしたものづくりに関わる長井さんの理念なども感じ取ることができ、改めてすごい方だなと感じました。
眼鏡の技術で歌舞伎の櫛を復元したことは、今もまだ反響が続いていて、取材なども受けています。その際、鯖江の眼鏡や長井さんの会社の加工技術のすごさをお知らせするために長井さんのブランドの眼鏡の現物が手元にあったらいいなと思っていました。そのことを継げると、ご自慢の眼鏡フレームを三つくださいました! 歌舞伎の櫛の復元について講演するときなどに、持参して多くの人にみていただきたいなと思いました。
余談になりますが、長井さんの会社へ行くときに、福井鉄道福武線というかわいい単線鉄道に乗りました。のんびりしたいい雰囲気の鉄道でしたが、乗る人が少なく赤字路線なのだそうです。長井さんたちの企業もみんなで支援しているとのことでした。写真はその駅の木製ベンチの上で、撮影した長井さんの眼鏡です。
● 2014年6月21日(土)
【歌舞伎の中の能】
能楽学会第13回大会の第1日目に出かけてきました。テーマは「歌舞伎の中の能」。梅若玄祥先生や坂東三津五郎丈も交えたパネルディスカッションもあり、とても聞き応えがありました。私は能楽学会の会員ではないのですが、会員以外でも参加でき、事前申し込みの必要もなく、しかも無料でした。本当にありがたいことだなと思いました。プログラムは以下のようなメニュー。能楽学会代表の小林健二氏が最初に挨拶をされましたが、これまで歌舞伎のなかの能、という切り口のテーマを立てたことがないとおっしゃっていました。
能楽学会第13回大会 プログラム
http://nohgakugakkai.cside.com/program13.html
まず最初は、歌舞伎界から古井戸秀夫先生が「歌舞伎の中の能」という講演をされました。系統立てて解説されていましたが、先生ご自身もあまりに膨大で、全てをまとめるのは大変だろうと言われていました。能の曲を1曲まるごと取り入れた演目や、能の一部分を切り出して、部分的に使ったものなど、さまざまなパターンがあると言われていました。能に軸足をおいて歌舞伎を見ている人じゃないと、気づかない点も多いと思います。私も歌舞伎を見はじめたころは、能の視点で見ていると「わ、敦盛が生きてる!」とか歌舞伎の『毛抜(けぬき)』に出てくる錦の前という御姫様が髪の毛が逆立っているのは、能「蝉丸(せみまる)」のシテの逆髪(さかがみ)なのか?など、「おお?」と思うことが多く、驚いていたのですが、最近、だんだんそのあたりの感覚が薄まってきてしまいました。
三津五郎丈のお話は、本当に面白く、また演者ならではの細かい点のお話は、とても勉強になりました。今年4月の「寿靱猿(ことぶきうつぼざる)」の話では、猿曳寿太夫(主役になる役で、三津五郎丈が演じた)の衣裳について触れ、普通は狂言(能狂言の狂言)の装束に近い衣裳を使うが、三津五郎家ではそれよりももう少し離れた衣裳にしているそうです。狂言では草履をはくことがないので、狂言の装束に近い衣裳に草履をはくと違和感があるから、ということでした。
それから、能楽堂の舞台に立ったとき、見所というものは歌舞伎の劇場の客席と違うと感じたそうです。見所にいる人は、お客さんというよりも「立ち合っている人」という雰囲気がするというようなことを言われていました。能楽師はお客ではなく、その先に向けて演じていて、客はそれに立ち合っているように感じたと。そして、歌舞伎役者は変身願望が強いとも言われていました。たとえばある月の公演で、雲助やお殿様など幅広い役をやっているときは、楽屋で「今月は気がいいねー」と言われる。逆に、坊主の役が重なったりした月は「今月は気が悪いでしょ」と言われるとか。変身の幅が広いことを喜ぶ風潮があるのだそうです。
もうひとつ。三津五郎家にとっての『京鹿子娘道成寺』のお話も面白かったです(最近では歌舞伎座 2008年12月公演にて上演)。「恋の手習い」のところは長唄のきかせどころなので、足拍子は踏まないとか、いろいろ口伝があるそうで、面白いエピソードを交えて、たくさんお話されました。
玄祥先生のお話も、わかりやすくて興味深いお話が満載でした。玄祥先生は、先代の團十郎(11代目)、先々代の勘三郎(17代目)をよくご覧になっていたそうです。能の「安宅」から作られた歌舞伎の『勧進帳』については、富樫が情で弁慶たちを通したのかどうかという点について、玄祥先生、三津五郎丈がいろいろなお考えでお話されていて、とても盛り上がっていました。玄祥先生がシテをされるときは90%くらいはワキ(富樫)は宝生閑さんがされるそうですが、玄祥先生が宝生閑さんにどういう気持ちで富樫をやっているのかおたずねになったところ「絶対に通さないというつもりでやっている」とおっしゃったそうです。
まだまだ書ききれないくらい、面白いお話が満載でした。やはり一流の演じ手のお話はおもしろいですね。無料で貴重な学びの時間を提供してくださった能楽学会さんへも感謝したいと思います。情報をいろいろ探していると、こうした無料で上質な講座を公開している機会も多くあります。いろんなところにアンテナをはって、賢く学びの時間をつくりたいものです。
写真は、能楽学会とは全く関係ありませんが、札幌の妹が手作りしてくれたクッキーです。丹後の友人からいただいた古い漆器にのせていただいてみました。
● 2014年6月16日(月)
【家にあるイイモノを使おうキャンペーン】
先日、文化行政に関わる方達と歌舞伎を拝見してきました。そのときの雑談で、おもしろかったものがあるので、ご紹介したいと思います。伝統の手仕事でつくられた工芸品などを未来に繋いでいくためには、使い手が「本物の魅力」を知らないとむずかしいだろう、という話になりました。理想では、本物を買って使いたいけど、実際に自分の財布をみると、100円ショップなどの安いものの魅力にもあらがえないという現実がある…。そういう文脈でした。
どこの家にも、WEDGWOODのカップとか、漆塗りのお椀とか、イイモノが1つくらいはある(一人暮らしの方の場合は、ご実家とかに)。でも、それを日常的に使っている人はあまりいないと思います。箱にしまったままとか、サイドボードに飾ったままとか。そして普段は、景品でもらったマグカップとかを使っちゃっているというか(笑)。本物を知るというのは、頭で考えてわかるのではなく、手で触れて頻繁に使わないとわからない。だから、まずは、家にすでにある本物をガンガン日常遣いしていくといいのではないかーというところに着地しました。名づけて「家にあるイイモノを使おうキャンペーン」。
私は、わりとそれを実践していて、漆塗りのお椀とか、結婚祝いでいただいたバカラのグラスとか、骨董の皿とかガシガシ使っています。そうして、いいものがわかるようになった人が、一生のなかで1つだけでも、本物を買うようになれば、なにか変わるのではないかなと思ったりしています。
写真は、LIXILギャラリーで開催中の「背守り 子どもの魔除け展」の展示物(この展覧会は展示物の撮影が可能)。母親の愛情のこもった着物は、すごく魅力がありました。
● 2014年6月9日(月)
【職人になりたい、という若者へ】
道具ラボのWebサイトの「職人になろう」というコーナーを通じて、「日本の文化を後世に伝えることに関わりたい」という大学生の方から問い合わせをいただきました。まだ焦点が定まっておらず、伝統芸能の道具に関する仕事がしたいのか、一般の伝統工芸でいいのかもぼんやりしているようでした。ですので、少しやりとりをして情報を渡しつつ、自分でもっと調べるようにアドバイスをしました。
就職活動に焦って、問い合わをしてこられるパターンもいくつかあるのですが、手仕事の場合、その仕事の根幹の部分が好きでないと続きません。このあたりは仕事の種類との相性もあると思います。職人仕事の場合、素人には一見地味にみえる基礎的で単調な作業が、非常に大事で、そこが「楽しい!」と感じられるようでないとやはりモノにはならないような気がします。名人とかベテランと言われる人ほど、基本的な単純な作業を飽きずに追求しておられます。その姿や姿勢に、いつも心を打たれます。
● 2014年6月8日(日)
【地元の神社の例大祭】
今日は地元の神社の例大祭でした。3日間の祭礼期間中のクライマックスで、神社の神輿が町内をまわり、最後に神社へ戻っていく「宮入(みやいり)」がありました。暗い境内で神輿がうねり、人も1種の動物に戻って神輿と一体となって溶け合う。1年に1度くらいは、そういう濃厚な土着の時間が必要なのだと思いました。
丁度、数日前にETV特集「あの舞をもういちど ~原発事故と民俗芸能~」視聴したところでした。福島の民俗芸能についての特集で、全体を調査する研究者の役割(この番組では、福島の民俗芸能の研究者を紹介)、祭を復活させるときの考え方、関わり合い方など、「道具ラボ」の活動にも参考になる部分もあり、また、いろいろ考えさせられることも多くありました。地元の祭がこうして無事に行えていることに、改めて感謝しないといけないなと感じました。
ETV特集「あの舞をもういちど ~原発事故と民俗芸能~」
http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2014/0607.html
● 2014年5月24日(土)午後4時の書斎の温度24度
【高校生向けの歌舞伎観劇前解説を終えて】
先日ある私立高校で歌舞伎の観劇前解説を行ってきました(1〜3年生対象)。今年の芸術鑑賞が歌舞伎で、生徒さんはかなりがっかりしていると聞かされていたので(!)がんばって講演したのですが、その結果はどうだったのかを知りたくて、こちらでアンケートを作って、実施してもらいました。
その1,000人分のアンケートが到着。ざっと全部読んでみました。おおむね、歌舞伎に関心をもってくれたようで、ほっとしました。歌舞伎のイメージは、「何を言っているのか、言葉がよくわからない」という答えが多かったですねー。裏方さんや、ものづくりの話もたくさんしたのですが、そのあたりも興味をもってくれたようです。写真は、解説のときにスライドで紹介した小道具の写真です。今回、高校生のみなさんは『ぢいさんばあさん』を観劇されます。そこで、小道具さんに取材をして、いくつかの小道具について具体的にお話をしました。これはお守り袋です。
生徒さんたちが退屈しないように、クイズを出題して挙手してもらったり、最近放送されたテレビ番組「ぴんとこな」の話をしたり、ちょっと工夫をしたのですが、そのあたりも楽しかったようです。アンケートを実施すると、話を聞いてどうだったのかがわかって、こちらも勉強になります。講演の最後にオマケとして、「大向う」の話をしました。それが印象に残っているという記述が意外と多くてびっくりしました。ほぼ日のサイトを紹介して、あとで検索してね、と言ったせいもあるかもしれません。一方的に伝えるばかりではなく、自分で調べてもらう部分を残しておくのも効果的だなと感じました。
ほぼ日刊イトイ新聞 大向うの堀越さん。
http://www.1101.com/oomukou/2010-01-26.html
進路指導の先生の要望もあって、田村の高校時代〜現在の仕事にたどりつくまでの話もしました。このあたりの話が印象に残ったという感想も多かったです。実際に歌舞伎を見た後、どんな感じだったのかも知りたいので、観劇後アンケートも実施してもらうようにお願いしてあります。さて、どうなりますか。
● 2014年5月7日(水)午後5時の書斎の温度22度
【雅楽】
今、雅楽というジャンルを勉強中です。「伝統芸能の道具ラボ」という看板をあげているので、「伝統芸能」全般に関わっていきたいと思っていますが、今のところ歌舞伎と能だけが守備範囲で、なかなか広げることができていません。しばらくは、この2つをしっかりやっていこうと思っていたのですが、ひょんなことから雅楽の楽器「篳篥(しちりき)」に関わることになったのです。篳篥とは、小さな縦笛で東儀秀樹さんが吹いているあの楽器です。
今年の春、ある放送局のディレクターから、問い合わせが入りました。要約すること、こんな感じです。雅楽で使われる篳篥のリード(口をつけて吹く部分)は、大阪の「鵜殿(うどの)のヨシ原」で採れるヨシという植物が原料になっている。日本全国、いろんなところにヨシ原はあるが、篳篥のリードはここのヨシでないとだめなのだそうです。その大事なヨシ原を高速道路が横断することになりました。この問題についての報道番組のなかで、「伝統芸能の道具が一度失われたら、どういうことになるか、という観点でコメントをしてほしい」との依頼でした。
この問題には、環境保全、伝統文化の保全など、さまざまな論点がありますが、現代を象徴するような問題であると感じました。番組では篳篥という楽器については、専門家の方がお話になると思いますが、私もある程度は雅楽というものを知っておきたいと思い、雅楽を習っている知人にいろいろ教えてもらうことにしました。能も一般人でも習えますが、雅楽も習えるのです。知人は笙(しょう)を習っていて、実際に楽器も見せてもらいました。CDやDVD、書籍などもたくさん貸してくださり、わからないことがあって質問すると、すぐに答えが飛んできました。おかげで、いっきに理解が深まりました。能と歌舞伎も全く雰囲気が異なる芸能ですが、雅楽はこれらとはまた別のベクトルの世界があって、日本の芸能は本当に多様だなと改めて感じました。
そして、大型連休中に、雅楽の演奏会にも出かけてきました。演奏会は、解説つきで初心者にもわかりやすかったです。やはりライブだと音の立体感があって、いいですね。気付きがたくさんあったのでパンフレットにずっとメモをしていました。いろいろ調べてみると、無料で演奏や舞楽を鑑賞できる機会はいろいろあるようです。私は行けなかったのですが、明治神宮の春の大祭(4月29日)はとてもよさそうでした。明治神宮の広場で宮内庁楽部による演奏と舞を見ることができます。こういう機会があると、だれかを誘ったりしやすいですね。雅楽を聴いていると、なんだか浄化される感じがします。季節ごとに曲があるらしく、春は春の曲を楽しむとよいそうです。
テレ朝ニュース「両陛下が雅楽を鑑賞 日本最古の音楽に大きな拍手(04/27)」
動画もあり、雅楽の概要をうまくまとめてあります。
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000025837.html
宮内庁HPの雅楽ページ
http://www.kunaicho.go.jp/culture/gagaku/gagaku.html
鵜殿のヨシ原を守るプロジェクト
http://www.save-udono.com/
雅楽の演奏会を聴いた後、「直衣」と「狩衣」の違いについて話題になったので、帰宅してから『社会人のための国語百科』(2004 大修館書店)という本で調べてみました。この本は、軽い調べ物にはとっても便利です。高校の社会の資料集みたいな感じの本でB5サイズ。たくさんのイラストや図版、写真がカラーで掲載されていますし、文学作品の解説や年表、手紙文の書き方、いろはかるたまで実にさまざまな項目があります。冒頭の写真は、この本の雅楽についてのページです(左頁は「乗物」)。
気になることがあったら、すぐに調べる習慣をつけると正確な知識が積み上がっていきます。調べたいときに、すぐに調べられるように、自分の関心のあるジャンルの辞書・事典類を少しずつ集めておくのもいいと思います。私は図書館の近くに住んでいるので、そちらを利用することが多いですが、使う頻度が高いものは買い集めています。和歌の辞典もぱらぱらめくるのもおもしろいし、『歌舞伎登場人物事典』も便利です。
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