チガヤ収穫
百姓蓑の材料は、チガヤという植物です。チガヤはわりとどこにでもある植物ですが、見分け方がわからないと、すぐそばにあっても気づきません。そこで、百姓蓑の製作方法を教えていただく千葉県の博物館「房総のむら」の方達がチガヤの収穫に行かれるときに、同行させていただくことになりました。
【千葉県立房総のむら】千葉県印旛郡栄町龍角寺1028
https://www.chiba-muse.or.jp/MURA/index.html
チガヤは、収穫後の葉がやわらかいうちに葉の芯を取り除く作業をしなくてはなりません(これがけっこう大変ということが後でわかりました)。そのため、数日に分けて収穫をしているそうです。当日収穫した葉は、その日か翌日に芯を取り除く。これが鉄則。房総のむらの1回目のチガヤ収穫には、藤浪小道具の長村みち子さんが参加されました。一日のスケジュールや準備物、芯取りの手順など、長村さんが把握されていてたので、その情報をもとに藤浪小道具の近藤真理子さんが、スケジュールを立ててくれました。
そして7月15日に、房総のむらのチガヤ採取2回目に、以下のメンバーで参加をさせていただきました。
参加者(6名)
藤浪小道具
工作課 長谷川浩司さん、稲垣涼さん、高橋宏司さん
劇場担当 近藤真理子さん 総務 長村みち子さん
道具ラボ 田村民子
「房総のむら」は成田山新勝寺にほど近い印旛郡栄町にあります。房総のむらには、午前10時に到着することになっていましたので、みんな早起きをして一緒に車で現地へ向かいました。
房総のむらに到着したら、まずは持参したポリバケツに水を入れさせてもらいました。収穫したチガヤを入れるためのものです。房総のむらの人たちに指導していただきながら、11時から収穫をはじめ1時間弱で終了。藤浪小道具用としては、45リットルのポリバケツで4個分を採取しました。このページのトップの写真は、収穫の様子を撮影したものです。
その後、房総のむらに戻り、芯とり作業の指導を受けました。木陰の気持ちのいい場所に道具をセッティングしてくださっていて、みんな大喜びです。とてもいい環境のなか、楽しく練習をさせていただきました。簡単な道具で、作業をするのですが、ちょっとコツがいります。みんな技の習得に、必死です。長村さんが房総のむらの人たちと仲良くなってくれていたので、コミュニケーションがスムーズ! こういうなんでもなさそうなところが、実はとても大事です。長村さんの果たしている役割は本当に重要ですね。
チガヤの芯取り作業の様子。「房総のむら」の方の手つきは鮮やかです!
練習が一通り終わったら、藤浪小道具に戻って自分たちだけで、芯をとる作業を行うことにしていました。とても気持ちのいい場所だったので、みんな去りがたい気持ちでいっぱい。でも、行かなくてはなりません。房総のむらを出発する際は、房総のむらのみなさんが、むらで採れたキュウリとインゲン豆をたくさんお土産として持たせてくださいました。お世話になってばかりなのに、本当にありがたかったです!