普及活動
Vol. 35

(35)2023年7月 「伝統芸能と自然の関わりvol.5 コンゴ共和国の生物多様性から学ぶ~」(港区立エコプラザ・東京)

港区エコプラザ 市民講座

23/09/04 UP

港区立エコプラザ(東京)で、「伝統芸能と自然の関わり」というテーマで講演をさせていただきました。
生物文化多様性をテーマにしたシリーズで、年に1回開催し5回目となります。

このたびは、西原智昭さん(星槎大学 共生科学部教授/WCS=野生生物保全協会 自然環境保全研究員)と一緒にお話しをしました。

伝統芸能と自然の関わりvol.5~コンゴ共和国の生物多様性から学ぶ~
日時:2023年9月2日(土)14:00~16:00 
会場:港区立エコプラザ
https://minato-ecoplaza.net/eco-event/report/230902_traditional-culturevol-5/


アフリカ中央部に位置するコンゴ共和国の森と、日本の伝統芸能。まったく関わりがないようにも見えますが、実は深くつながっています。コンゴの熱帯林における生態系の中で非常に重要な存在であるマルミミゾウは、長く密猟の対象とされています。密猟者の目的は、象牙です。
マルミミゾウの象牙は、ハード材と呼ばれており、日本の伝統楽器である三味線のバチや琴の爪や琴柱などに利用されています。その現実を三味線関係者の多くは知りません。
西原さんは、この問題に気付いてから、日本人である自分がこの問題を解決する責任があると考え、これまで地道に行動をしてきました。その道のりについてもお話しいただきました。

参加者のみなさんが、ただ聞いて終わるだけにならないよう、講座のなかでは参加者のみなさんにも課題が出されました。後半は、その回答に西原さんが答える形で、補足の解説も行われました。
身近な物や暮らしが、実は遠い国の生物多様性に影響を及ぼしていることについてみんなで考える時間となりました。