2014072304長井さん眼鏡
新しいかんざしの発注のためと、とある学会誌に寄稿するための取材として、福井県の鯖江市の眼鏡の加工会社を訪れてきました。これが3回目の訪問。社長の長井正雄さんとももうすっかり打ち解けていて、あれこれ楽しくお話をうかがいました。
これまでは、復元の打合せなどが主だったので、あまり雑談をする余裕がなかったのですが、今回は長井さんと2人でがっつり3時間くらいお話をしてきました。やはり、話をうかがってみると、こちらが想像していた以上にさまざまな細かな配慮をもって復元をしていただいたことがわかりました。また、そうしたものづくりに関わる長井さんの理念なども感じ取ることができ、改めてすごい方だなと感じました。このときうかがった詳しい情報は、学会誌の原稿に詳しく書きました。2015年春に発行になりますので、そちらが出ましたら、その記事を通じて皆様にもお伝えしたいと思っています。
眼鏡の技術で歌舞伎の櫛を復元したことは、今もまだ反響が続いていて、取材なども受けています。その際、鯖江の眼鏡や長井さんの会社の加工技術のすごさをお知らせするために長井さんのブランドの眼鏡の現物が手元にあったらいいなと思っていました。そのことを申し上げると、ご自慢の眼鏡フレームを三つくださいました! 歌舞伎の櫛の復元について講演するときなどに、持参して多くの人にみていただきたいなと思いました。
余談になりますが、長井さんの会社へ行くときに、福井鉄道福武線というかわいい単線鉄道に乗りました。のんびりしたいい雰囲気の鉄道でしたが、乗る人が少なく赤字路線なのだそうです。長井さんたちの企業もみんなで支援しているとのことでした。写真はその駅の木製ベンチの上で、撮影した長井さんの眼鏡です。