鷹匠の大塚紀子さん
2013年4月に鷹匠が使う紐「大緒(おおお)」の復元に関わってから、6年がたちました。
鷹匠の大塚紀子さんは、諏訪流第18代宗家となり鷹匠文化を未来に継承しようと、地道に活動を続けています。
道具ラボとの交流も続いており、能の道具「羽団扇」のプロジェクトについてときどき意見をいただいています(羽団扇プロジェクトについては、いずれ記事にまとめたいと思います)。
今年(2019年)のお正月。
大塚さんとのご縁を作ってくれた樋野晶子さんと一緒に、浜離宮恩賜庭園(東京都中央区)で毎年行われている鷹匠による「放鷹術(ほうようじゅつ)の実演」を拝見してきました。
その際、大塚さんと少しお話をする時間があったのですが、鷹の調教などの際に必要となる特別な紐「忍縄(おきなわ)」を作ってくれる人がいなくて、困っているという話を聞きました。
これは以前にも言われていたことで、その後も解決していないようでした。
すぐに大緒を復元してくれた組紐職人の江口裕之さんに相談をしてみました。実は、江口さんは6年前にも、忍縄を作れないか?と相談されていました。でも、慎重派の江口さんは、いろいろ考えて「できません」と断っていたのです。それがずっと気になっていたようで、このたびは、なんとかやってみたいと意思表明をしてくれました。
そんなこんなで、「忍縄を復元するプロジェクト」が立ち上がりました。
このたびは、歌舞伎の簔の復元などでもお世話になった、生物多様性の専門家の北澤哲弥さんにも加わっていただきます。
まずは、5月に大塚さんたち鷹匠さんの拠点を訪問し、現物の忍縄を見ながら、どういう紐なのか、どんな紐になってほしいのかを確認することにしました。
お正月の放鷹術のイベントについてはこちらの「田村日記」をご覧ください
http://www.dogulab.com/blog/20190103/
諏訪流放鷹術保存会
http://www.falconers-hermitage.com/hozonkai.html