あけましておめでとうございます
昨年2018年は、伝統芸能という枠組みをこえて、環境保全に取り組む団体や動物園など「自然環境」の世界の人たちと、たくさん対話し、イベントを開催するなど理解を深めた年となりました。
おもえば、芸能は自然と密接につながっています。
能楽では動物や植物がたくさん登場して、主役になることも多いですし、歌舞伎の舞台の背景には、緑豊かな野山や桜や紅葉、小さな草花など多様な植物が繊細に描かれた背景画が飾られ、劇場内を一瞬にして自然の世界にしてしまいます。
また、郷土芸能はもっと直接的というか精神的に強く自然とつながっています。たとえば東北の鹿子躍(ししおどり)は、食べ物として命をいただいた鹿の供養、祈りとして踊りがささげられています。
私自身は「伝統芸能」という世界の「道具」という小さなモノに、近視眼的に向き合ってきました。ところが、その道具を未来に継承しようともがいていると、どうしても「自然」そして「環境保全」ということに向き合わなくてはならなくなります。
「生物文化多様性」という言葉がありますが、それは私の活動で言うと「芸能と自然のまじわり」です。これはSDGsの要素のひとつにもつながっていると思います。
牛にひかれて善光寺参りというか、道具に導かれて、視野を広げてもらっているところがあるなぁとしみじみ感じます。
2019年は、引き続き「環境保全」の視点を強化しつつ、ごそごそと動かしている小さなプロジェクトをひとつずつ、ゴールさせたいと思っています。デリケートな案件もあり、なかなかのHPでご報告できませんが、実はたくさんのプロジェクトを進行させております。
少しずつ記事にまとめて、みなさんにもご報告したいと思います。
ところで、本Webサイトは、2018年末にリニューアルいたしました。
ようやくスマートフォン、タブレットにも対応させましたので、外出先でもぜひご覧いただけるとうれしいです。実は、まだ補修作業が多く残っており、お見苦しい箇所が散見しております。1月中には完了させたいと思っておりますので、これからも、ときどきご覧いただけましたら幸いです。
本年が、みなさまにとってより良い年になりますように、心よりお祈りしております。
2019年 元旦
伝統芸能の道具ラボ 主宰
田村民子
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