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14/04/30 UP

歌舞伎座 2014 4/2-26 「鳳凰祭四月大歌舞伎」<道具についての観劇感想集>

鳳凰祭四月大歌舞伎をご覧になった方の感想を集めてみました。道具についての感想を中心にご紹介します。



鳳凰祭四月大歌舞伎

平成26年4月2日(水)~26日(土)

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2014/04/post_74-ProgramAndCast.html





【昼の部】
壽春鳳凰祭(いわうはるこびきのにぎわい)

鎌倉三代記(かまくらさんだいき)

壽靱猿(ことぶきうつぼざる)

曽根崎心中(そねざきしんじゅう)



【夜の部】

一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)

女伊達(おんなだて)

梅雨小袖昔八丈(つゆこそでむかしはちじょう)髪結新三(かみゆいしんざ)




「(女伊達の)吉原のセット(※1)もお見事でしたね。遠近感たっぷりで、中心の踊りに目線がひきつけられるようになっていました。傘の色合いも、まわりの華やいだ雰囲気に対して、やさしめの茶色で、とてもよかったです。ひらがなでかかれた文字の大きさとか、感じも、とても映えていましたー。

髪結新三のセットも、また素晴らしかったです。かつお(※2)は、思わず食べたくなって、わたしたち、終演後築地にいって、かつおの握り食べました。長屋のつくり、材木問屋のつくり、大家の成金な感じ、それぞれを(大道具が)よく説明しておられましたよね。そしてなんといっても、橋が効果的でした! 本当に、ぐっと広さを感じました。
橋之助さんがめったうちにされるときの、斜めの橋、ラストの真正面の橋。それぞれの橋の向きが、話の流れ、心の向き、闇を現していて、素晴らしい演出効果と思いました。
1つ目の橋は、向こうに、別の世界、長屋がある、渡るに渡れないその橋。最後の正面の夜の橋には、この先、どうしても避けられない、必ず出会って決着をつける2人の運命が、のっかっているようでした。橋が、逃げ場なし、と言っているからこそ、あのいきなりの口上でも、ああ、2人は決着をつけるんだな、と思うわけですよねー。」


※1:大道具では通称で「仲之町(なかのちょう)」と呼んでいます。絵の提灯の部分の裏側に照明を仕込むなど手がこんでいます。

※2:小道具のかつお。しかけがほどこされていて、包丁でさばくと、かつおがどんどん解体されていくようになっています。