鷹匠の道具
Vol. 06

(6)2020年1月 鷹匠の道具「忍縄」、使ってみた感想

鷹匠の道具 忍縄(おきなわ)

20/01/22 UP

滋賀県の丸三ハシモトさんで作ってもらった忍縄(おきなわ)。鷹匠の大塚紀子さんから使用感についてヒアリングをしましたので、ご報告します。


【受け取った直後の大塚さんの感想】
とても美しくて、使ってみるのを躊躇しておりました。
まだ数回ですが、とても張りがあり、パーッと広がりながら、巻き取る時はしっかりまとまります。しかも撚れにくいです。
私が持っているゆったりした物は、数十回巻き直さないと使えない程に撚れ、それを手に馴染ませるようにするのが一苦労でした。
数十回使ったらどれくらい柔らかくなるのかは試してみないとわかりませんが、現段階では非常に気に入っております。まさに弦のようですね!
***

橋本さんからの返信によると、このたびの試作の太さは、1.25ミリ。クシャクシャになるかならないかは下撚りと上撚りのバランス。下撚りがしっかり入っていないと片方に撚れていくそうです。また、太くするとコシは出て、同じバランスで撚りを入れると太いながらの弾力と柔軟さが出る。「要は撚りの量次第」。ただ太くなるとそれだけ撚りのためにグッと縮まり、その分短くなるとのことでした。
今回の試作は44メートル程度でしたが、太さによっては40メートルや38メートル程度にもなってしまうかもしれないとのことでした。


その後、時間をおいて大塚さんに試作の忍縄を使ってもらった感想をたずねてみました。
「非常に丈夫でしっかりしていたが、もう少し柔らかい方が良かった」とのこと。忍縄は素手で扱うので、硬いと手の怪我につながり、また鷹を傷めてしまう可能性もあるとのことで、残念ながら使用には至らなかったそうです。


大塚さんも忍縄を欲しいと言われていますし、他にも忍縄を入手したいという声もあります。引き続き、製作について調べてまいります。

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