奈良国立博物館で開催中の「第71回 正倉院展」を見てきました。出陳点数は少ないけれど、1点1点ずっしりと重みを感じる名品で、持参した単眼鏡で、頭が痛くなるくらい凝視しました。
正倉院展といえば、大行列。
「並んでまではなぁ」と、京都在住時代に通わなかったのですが、実際に見てきた今となっては、それを深く後悔します。やはり本物を直に自分の眼でみないと、なにもつかめないということがよくわかりました。
個人的に、ぐっとひきつけられた宝物を以下に書いてみます。
<紅牙撥鏤尺>
とにかく模様が細かい!どうやったら、あんなことができるのか。小人じゃないと無理。しかも、これ「ものさし」なんですよ。こんな豪華なものさしって!
<金銀平文琴>
先に展を見てきた職人さんは、これを一番ほめていました。えらい渋いものを〜と思っていましたが、うん、納得。こちらも、単眼鏡で穴が空くほど眺めました。ぱっと見ると地味ながらも(写真では、よさがわかりにくいかも)、実に繊細な技巧が施してあって、やばかったです。
<螺鈿箱>
螺鈿のあの魔法のような輝きは、脳がクラクラしますね。美しいという言葉は、こういうもののためにあるんだわ。和室みたいなところで、机の上に置いて、じーっといつまでも見ていられたら、しあわせだろうな。
<紫檀金鈿柄香炉>
真横から眺めると、模様がよく見えるので中腰で、かなりふんばりました。
<子日目利箒>
ほうきをこんなに眺めたのは初めてかも。写真で見たときは、ほうきかーと思っていましたが、実物は凜々しく、ありがたかったです。
展覧会に行く前に、どこかで鑑賞券を買っておくのがおすすめです。入場の列よりも、鑑賞券を買う列のほうが、うんとこさ長かったです。私は、奈良国立博物館のHP内から電子チケットを購入してでかけました(そんなに難しくないです。QRコードを提示する)。
御即位記念 第71回 正倉院展
令和元年10月26日(土)~11月14日(木)
https://www.narahaku.go.jp/exhibition/2019toku/shosoin/2019shosoin_index.html
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