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田村日記

歌舞伎大道具。転換の変化の記録について

19/08/18 UP

歌舞伎の大道具は、大仕掛けなものもあり観客の私たちの眼をおおいに楽しませてくれます。
客席側から見ていると気づかないのですが、同じような転換(舞台装置を動かして、場面を変えること)に見えても、裏側のやり方が変わっていることもあるようです。

毎月の歌舞伎座の転換を見ていて、やり方がわからないところなどは、転換の親分にたずねに行くのですが、たとえば8月歌舞伎座の『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』の「御殿」から「床下」への転換も、数十年前は全然違うしくみだったようです。もちろん表側から見たら、それほど差はありません。気づく人はたぶん、いないでしょう。
どんどんやり方を進化させていくという点では、大道具さんはかなり先進的です。このあたりは、私も賛成。きっと、これまでも大小さまざまな改良をたくさんしてきたことと思います。その長年の積み重ねが伝統の強さだと思います。ただ、その記録は、たぶん残っていない…。
話を聞いてみたら、以前のやり方では、いろいろ不都合があったから改良しているわけですが、以前のほうがいい部分もあるようでした。だから、やっぱり記録はして、資料にしておく必要があるなと思いました。覚えている人がいるうちに。
ちょっとずつ、やっていくかなぁ。

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