歌舞伎座の大道具さんの言葉。
この前、ちょっと難しいのを覚えて、ホクホクしてるのですが、やっぱり基本中の基本の「(装置を)飾る」という言葉づかいが一番好きです。
決まった位置にセットする、ってことなんですが「飾る」と言ったとたん祝祭性を帯びる。耳にするたびに、いいなぁと思います。
大道具さんたちの会話を聞いていると、本当におもしろいんです。
「せーえの! せーえの!」
「がんばれー」
「ドンまで行っちゃってくださーい」
「あいよ!」
「はい、ストップー」
「何人か、前に来て−」
「はい、セリ、乗って」
「おー、あぶねぇ」
「よーし」
「あははは」
「はっ!」
「はい、うしろ!」
「あー、どうした? どうした?」
「そこ、あぶねえぞ」
「よっ!」
とにかく、元気がよくて、よくしゃべる!
身体を動かし、声をかけあい、みんなで大きなものを運んだり、組み立てたり。
コミュニケーションをとらないとすぐに事故につながるので、こうして声を掛け合っているんですよね。
ときには歌なんかもうたったり。
役者さんが華やかに演じる本番の舞台もすばらしいけど、大道具さんたちの準備の仕事ぶりも、私にとっては夢のような舞台です。
ちなみに、写真は先日、大阪の国立民族学博物館へ行ったときに撮影したもの。岡本太郎の「太陽の塔」です。
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