2018年10月の歌舞伎座で上演している『助六曲輪初花桜』。赤い大格子の下に「腰」と呼ばれる板がありますが、助六を演じる役者によって図案が異なります。このたびの助六は片岡仁左衛門丈なので「銀杏」。そして今月は十八世中村勘三郎七回忌追善ということで「角切銀杏」も描きこまれています。以下の大道具レポートで写真付きでご紹介しています。
歌舞伎座舞台HP(田村が記事を執筆しております)
2018年10月公演、準備風景(その1)
http://kabukizabutai.co.jp/saisin/genba/3712/
歌舞伎俳優にはそれぞれの家を表わす家紋がありますが、定紋のほかに替紋、そして花紋なんていうものもあります(区分けは曖昧なところもありますが)。花紋は、成田屋は牡丹の唐草、音羽屋だと菊の唐草という感じ。少し覚えておくと、舞台にちりばめられたサインを読み解けて、楽しいですよ。
こうした俳優の紋は、大道具のほかに小道具の印籠に紋が入っているとか、衣裳に描かれているとか、かんざしに彫り込まれているとか、いろんなところで見られます。かくれミッキーをさがせ!みたいですよね。ぜひ、道具も楽しんでください。
芸術祭十月大歌舞伎 十八世中村勘三郎七回忌追善
平成30年10月1日(月)~25日(木)
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/586
『助六曲輪初花桜(すけろくくるわのはつざくら)三浦屋格子先の場』
花川戸助六 仁左衛門
三浦屋揚巻 七之助
母満江 玉三郎
髭の意休 歌六
関連記事一覧: