『四千両小判梅葉(しせんりょうこばんのうめのは)』では、「唐丸駕籠(とうまるかご)」というちょっと変わった駕籠が出てきます。これは罪人を運ぶ専用の駕籠です。この駕籠については、以前、歌舞伎の小道具を担当している藤浪小道具さんへ取材をしたことがありますので、そのときの情報をお知らせします(報告書「宮津・竹の教科書2015」のための取材)。
唐丸駕籠(撮影協力:藤浪小道具)
罪人役の俳優(2017年2月の場合は、尾上菊五郎丈)がこの駕籠に入り、四角い窓から顔を出します。その際、重要になるのが窓の高さ。俳優によって座高の高さが異なるため、窓の位置が違う駕籠を3つくらい準備しているとのことでした。歌舞伎の小道具は俳優に対して、実にきめ細やかであることが、こういうところからもわかります。
猿若祭二月大歌舞伎
平成29年2月2日(木)~26日(日)
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/511
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